お子様のアレルギー鼻炎について
最近は発症年齢の低下も進み、お子さんのアレルギー性鼻炎も多くみられます。
これは、住環境の変化などが原因と考えれております。
アレルギー性鼻炎は、命にかかわるような重篤な病気ではありません。
しかし、鼻のかゆみや鼻水が続くことにより、集中できず学習に支障をきたしたり、鼻が詰まって眠れず日常生活に影響を及ぼすこともあります。
お子さんの鼻水・くしゃみ・はなづまり
こどもは大人よりも風邪をひきやすく、さまざまなウイルス感染を繰り返す特徴があります。
風邪と呼ばれるウイルス感染でも、アレルギー性鼻炎と同じように鼻水やくしゃみが出ることも多々あり、保育園、幼稚園、学校など集団生活をすることで、これらの症状を繰り返すのも、こどもの特徴です。
そのほか、同じような鼻水・くしゃみ・はなづまりの症状を起こす疾患として、副鼻腔炎(蓄膿症)・アデノイド増殖升・鼻のポリープなどもあります。
つまり、アレルギー性鼻炎でなくんても鼻水やくしゃみ、鼻づまりが出てます。そのため、症状だけでは診断が困難であります。
特に、お子さんは自分の症状を上手く伝える事も難しいため、本当にアレルギー性鼻炎による症状なのか、それとも風邪を繰り返しているのかを見極めないと、本当に必要な治療を受けられません。
「ただの風邪」と診断されているお子さんの鼻の中を実際に診てみると、実はアレルギーによる鼻水であったり、また逆であったりもします。また、実は鼻の中にポリープが出来ていたという方も経験します。加え鼻閉の原因として幼児ではアデノイド増殖所(咽頭扁桃肥大)も重要であり、それが原因になっている事があります。
耳鼻咽喉科は実際に鼻の中を観察し、鼻水の性質を確認して、診断する事に長けております。一度ご相談ください。
診断・検査法
当院では以下のような診断・検査ができます。
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鼻鏡での観察
耳鼻咽喉科のクリニックで行って基本の診察です。実際に医師が鼻の中を観察し鼻の粘膜の色や腫れ具合を観察します。
耳鼻咽喉科診察の基本でありますが、最も重要な診察であり、ある程度この診察で診断する事が可能です。また、この診察に続けて鼻の吸引なども可能であり治療処置も同時に行う事が基本です。
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ファイバーでの観察
細いファイバーで鼻の中を観察します。画像に撮る事でご本人及びご家族も鼻内の状態を確認していただけます。また鼻の奥にあるポリープなどの観察やアデノイドの状態なども詳細に観察できるのが特長です。
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アレルギー採血
確定診断に用いられます。実際、鼻の症状を診てもアレルギー性鼻炎を疑っても、では何が原因(スギ花粉なのか?ダニ・ホコリが原因なのか?)は確定はできません。
採血でアレルギー検査を行って初めて確定診断になります。アレルギー鼻炎は症状所見(鼻の状態)に加え、アレルギー検査(採血や皮膚検査)両方で確定診断となります。
そのため、逆に鼻の症状や所見がないのに、アレルギー採血だけ陽性であるから、アレルギー性鼻炎であると確定診断する事はできません。
検査法としては、お子さんの『静脈より採血しての検査』と『小さな針を刺して、少量の血だけでの検査』があります。
『少量の血だけでの検査』は直接血管に針を刺さず、少量の血だけでできる検査であるため、危険性も低く、特に小さなお子さんには有効です。簡易キットのため結果もすぐに出るのがメリットです。しかし、感度特異度が低いため、通常の採血での検査ができる年齢であれば通常の採血をお勧めします。
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レントゲン
同じような症状のでる、アデノイドの確認や、または副鼻腔炎(蓄膿症)を診断するのに有用です。
治療法
まずは、上記検査なども含めしっかり診断していく事が大事です。
治療法はお薬の内服や鼻のスプレーなどの薬物療法、減感作療法(詳しくはこちら)、手術療法(お子さんにはあまりお勧めしません)などがあります。(一般的なアレルギー性鼻炎の治療詳細はこちら)
その人にあった治療法を見つけていくことが重要です。先に述べたように、アレルギー性鼻炎は、命にかかわるような重篤な病気ではありません。そのため、生活に支障がでるような治療では全く意味がありません。採血でアレルギ-所見があっても、症状や所見が無ければ治療する必要はありません。