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花粉症(アレルギー性鼻炎)の治療

薬物治療

手術治療

免疫療法

注射療法(ゾレア療法)

当院ではアレルギー学会専門医によるアレルギー性鼻炎(花粉症)の診断治療を行っております。

アレルギー性鼻炎の治療は『治るか、治らないか』の2択ではありません。アレルギー体質を完全に改善する方法はなく、いかに自分にあった(副作用などが少ない)治療法を選び、症状をコントロールする事が治療のポイントです。

耳鼻咽喉科医としての局所治療及び局所観察による正確な診断と、アレルギー専門医だからこそできる、その人にあった治療法をご提案してまいります。

当院では、下記のように特殊治療を行っております。お気軽にご相談ください。

アレルギー性鼻炎とは

花粉症

アレルギー性鼻炎は、鼻の粘膜で起こるアレルギー反応で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった症状が反復して起こるのが特徴です。
これらの症状は、本来、異物を体内に入れまいとする防御機構とされています。すなわち、くしゃみで異物を吹き飛ばし、鼻水で洗い流し、鼻がつまって、それ以上異物を中に入れまいとする、身体にとって都合のよい反応です。

ところが、これらの反応が過剰に起こったり、他の人が異物と感じないものを異物と認識して症状を起こしてくると、身体にとって不都合な状態になり、アレルギー性鼻炎という病気なります。

このアレルギー性鼻炎において、植物の花粉が原因の場合を花粉症といいます。

原因となっている物質や症状の程度を確認

アレルギー性鼻炎の原因になっている物質を抗原といいます。アレルギー性鼻炎の第一の治療法は抗原回避です。

そのため、原因をみつける(抗原検索)は治療を行うにあたり最も重要な事であります。特に日本においてはスギ花粉による有病率が高く、一般的に花粉症=スギ花粉症と考えがちでありますが、アレルギー性鼻炎の抗原物質になりやすいものとして、他にダニ(ハウスダスト)、ヒノキやカモガヤ・ブタクサなどの花粉、かびなどが代表的です。

診断に関しては、主に採血が用いられます。しかし、採血でアレルギー抗体陽性であっても、症状や鼻の所見からアレルギー鼻炎ではがない場合も多くあるので、しっかりとした鼻内所見の観察及び発作の起こる条件の聴取、場合によっては鼻水を採取し確定診断する事が重要です。

実際、花粉症といわれ治療されていたり、セルフメディケーションでアレルギー性鼻炎(花粉症)の治療していても、実は鼻内の診察すると他の原因があったりする事もあります。

治療について

アレルギーの原因となる抗原を見つけて除去すること、ハウスダスト・ダニに対しては電気掃除機による掃除(完全な除去は困難)、花粉に対してはアレルギー用マスクなどもあります。

治療は下記の3つが主な治療になります。

花粉症(アレルギー性鼻炎)の治療は『治るか、治らないか』の2択ではありません。アレルギー体質を完全に改善する方法はなく、いかに自分にあった(副作用などが少ない)治療法を選び、場合によっては組み合わせることによって、症状をコントロールする事が治療のポイントです。

①薬物療法

 最も多くの方が既に行っている治療かと思います。薬を飲んだり、鼻の中にスプレーをしたりする治療です。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を除くために、粘膜の過敏性を抑えたり、症状を起こす原因である化学物質(メディエーター)が働かないようにする薬(点鼻薬、内服薬など)が用いられます。

薬を使用しても体質は変わりませんが、即効性があり効果も多くの方は十分期待できます。そのため薬をうまく使いこなさなければなりません。

現在、OTC薬(市販の薬)も多数でておりますので、どのように使い分けるかが重要であります。症状が続くときには、通院して鼻の治療やネブライザーを受けるのも効果があります。

②手術療法

 外来での通院治療を行うと、くしゃみ、鼻水は比較的早く良くなる場合が多いのですが、鼻づまりの症状は残ることがあります。この場合には、下甲介の手術や鼻中隔の手術を行う事で鼻づまりを解消が期待できます。

 当院では、レーザー加療を含め局所麻酔での鼻中隔手術及び下甲介手術を施行しております。また、手術加療が可能な施設への紹介も行っております。

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③免疫療法

 アレルギー性鼻炎は、体質が関係しますので完全に治すことはむずかしいのです。しかし、原因がわかれば、その抗原のエキスを少しずつ体内に入れる事により、別種の抗体を体内に作り、アレルギーを起こす抗体と抗原が結び付かないようにする「免疫療法(減感作療法)」というものがあります。最も根本的な治療法に近いと言えます。しかし治療期間が長期(3年前後)となる欠点はあります。

 当院では口腔内より投与する舌下免疫療法を行っております。

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④注射療法:抗体療法(抗IgE抗体療法):ゾレア

2019年冬より保険適応になった皮下注射の治療法です。重度のスギ花粉症の方に行う治療です。

花粉症は、体に入った花粉を異物とみなしたB細胞(リンパ球の一種)がIgEという抗体を作り出し、それが肥満細胞(免疫細胞の一種)の表面にある受容体に結合することで起こります。肥満細胞に結合したIgE抗体がふたたび花粉の侵入を察知すると、肥満細胞はヒスタミンなどの化学物質を放出。これが、くしゃみや鼻水といった花粉症の症状を引き起こします。そこで、IgE抗体と肥満細胞の結合を阻害することで、アレルギー症状の原因となるヒスタミンなどの放出を抑制する薬剤が抗IgE抗体療法となります。抗ヒスタミン薬など従来の花粉症治療薬とは異なるメカニズムを持ちます。高い効果が期待されております。しかし、1回あたりの効果は2週間~1か月程度であり、他の薬剤と同様根本的な治療にはならず、値段も高価である事より、従来の保存的加療(薬剤加療)で効果のない重度の方が対象となります。

詳しい説明は、ノバルティスファーマ公式ホームページをご覧ください。 ここをクリック

※この治療をご希望の方は、当院では少なくとも3回以上当院受診の必要があり、医師の方で必要性を判断し患者さんの同意のもと、施行いたします。

対象となる患者さんの条件

非常に高額な薬剤を使う治療であるため、厳しめの条件を満たした方のみが投与の対象になります

*スギ花粉症の重症または最重症(過去の治療内容や症状により主治医が判断)
*過去に医療機関で鼻噴霧用ステロイド薬及び内服薬による治療を受けたが、効果が乏しい
*スギ花粉抗原に対する特異的IgE抗体がクラス3以上       
*血液中の総IgE値が30~1,500 IU/mlの範囲            
*12歳以上で、体重が20~150kgの範囲

 スギ特異的IgE抗体検査をしたことの無い方は、まずこの検査が必要になります

実際の投与スケジュール

投与開始まで、4回の来院が必要ですので、その点をふまえてご検討ください。

 

月1~2回、上腕などの皮下に注射します。投与量、頻度は体重・血液検査の結果(総IgE値)により患者さんごとに決定します。花粉の飛散時期に3か月程度行います。内服なども併用して使用します。

◆副作用 注射部位の赤み、腫れ。頻度は低いですが、呼吸困難や血圧低下などのアナフィラキシー。

◆実際の投与スケジュール(投与開始まで4回の来院が必要です)

 1回目来院:診察(昨年の治療薬の詳細や症状を確認して、重症かどうかを判定します)薬物治療を開始します

 2回目来院:1週間以上内服していただき、症状が改善しない場合に、血液検査(総IgE)をします

 3回目来院:血液検査の結果により、投与量・投与間隔が決まります。ゾレア投与の日程を予約します

 4回目来院:実際の投与開始です

 

費用はどれくらいかかりますか?

■血液検査

*特異的IgE検査 1回の検査で検査料は約3000~5000円(3割負担の場合)

*総IgE検査 約800円(3割負担の場合)

 

■ゾレア注射

子ども医療助成が利用できます(本治療の適応は12歳以上です。23区内の中学3年生以下の方は、窓口負担はありません。)

3割負担の方は、ゾレアの投与量は、体重と血液検査の結果で決まります。3割負担の場合、薬代として月に4500円~35000円です。投与前に値段をお伝えし、了承得た上で、投与日程を決定します。月18000~27000円になるケースが多いです。

高額薬のため投与日程を決めてからのキャンセルは行っておりません。

また、高額医療費制度に関しては、加入の保険者に直接お問い合わせください。

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